麻生内閣が誕生した。閣僚には首相経験者や政治家の子・孫が多い。職業の世襲制になった感がある。アメリカの現大統領も二世である。
選挙には「地盤・看板・カバン」が必要と言われている。親の選挙地盤(根拠地・勢力範囲)・親の知名度である看板と選挙資金のカバンを引き継ぎ、政治一家のエスカレーターで国会に登ってゆく。そんなエスカレーターに乗れない人はテレビ出演で知名度を上げる。
国会の論戦を見ていると悲しくなる。野党は与党の政策を口汚く罵るばかり。与党は次々に出てくる役人や大臣の不祥事に困惑。
日本が世界から取り残されそうになっているのに、一部の議員や官僚の思惑で財政悪化をひどくしている。レジャー施設や箱物を次々に作り、そのツケが今大きくのしかかってきた。
保育園が不足して、入園待機児童が多くいるのに、そんなものを作ってもよい天下り先にはならない。
少子化対策は、まず保育園の充実と保育時間の延長や病気の子供の受け入れが必要である。祝日や深夜まで働かなければならない女性も多い。
財源がないというけれど、莫大な財源が特別会計にありそうだ。特殊法人とその子会社を減らそうというのも一向に進まない。
偉大な指導者や真に日本の将来を心配する人がいないのだろうか。
ロックフェラー家三代目当主の話
「偉大な指導者が現れるのは、歴史において、ある一定の時期だけなのだろう。そして、今が
その時ではないということなのかもしれない」(日経マガジン1月号より)
与野党が結束して政治改革をしなければ、益々日本は落ちこぼれてゆく。
幕末の混乱期から明治維新にかけて多くの傑出した人物が出た。
第二次大戦後も多くの人が日本の再建に貢献した。彼らに共通なことは、自分の利益の為ではなく、真に国家のことを心配し、寝食を忘れて働いた。将来を見据えて的確な判断の出来る人が多かった。
「美しい日本」でなくてもよい。この日本を誇りに思える国にしてほしい。